唐津古民家改修事例
古民家改修
唐津市 [2015.10]
唐津市の中心部にありながら木々に囲まれ、茶室や坪庭もある古民家の改修工事を行いました。
表札の裏に大正2年と記されていたので築102年の家と判明。長らく空き家で更地にして売るという話があったそうですが、お施主様の古民家好きセンサにかかり「ちょっと見せてほしい」とアクションを起こされたことがきっかけとなり残った家。
はじめて訪れた時、このあたりにこんな素敵な建物があったんだ!と興奮気味に家中隅々まで見せていただいたことを覚えています。解体されず残ることになって本当に良かったです。
今回の改修工事は新しくした部分もありましたが、補修や不要部分を取り除く等なるべく現状のまま使えるものは使うというご要望でしたので、傷んだ部分を治していく工事がメインになりました。
傷んだ構造部分や配管、ボロボロの繊維壁のみを塗替え、ひどく傷んだ縁側床は無垢材だったので削ることができ塗装するととてもきれいに、それから茶室のアルミサッシを木製の雨戸へ、畳表替え、襖や障子貼替え、庭木の剪定などなど。
ガラリと大きな変化はないのですが治す部分・手をいれる部分は多く、職人の腕の見せどころの多い現場となり、丁寧に手をいれ変化していく様子をお施主様も楽しみにされていたようです。
お施主様の唐津に残る古い家をなくしたくないという思いに応えるべく工事を進め、長年大事に住まい継がれてきたかのような佇まいに生まれ変わった様子にわたしもとてもうれしく、なによりお施主様もよろこばれ無事にお引き渡しすることができました。