木にえがく。
現在、家の骨組みの加工は全体の7割が「プレカット工法」で行われている。
コンピューターに図面を入力し機械が木材を加工する。
数十年前まではこの作業を人の手で行っていた。1本1本に墨をつけてそれを刻んでいく。
プレカットに比べて手刻みは費用がかかるうえ、期間もようする。
ましてや人が行う作業なので、刻み間違えがないとも言えない。
しかし手刻みも悪い事ばかりではない。
手刻みを行う工務店は確かな技術がなければならない。でないと刻む事が出来ない。
1本1本を手にとり、木材を見ながら適材適所に使っていく。
機械にはできない継ぎ手・仕口など伝統の技を織り込んでいく。
こうして組み上げられた骨組みは強度の高い木組へと化す。
ちょっとした豆知識ではあるが、追っかけ大栓継ぎ手(手刻み工法)は腰掛け蟻継ぎ(機械工法)の5倍の耐力があるとも評されている。
手刻みなので化粧の材料も簡単に取り入れる事だってできるし、細かい変更も対応できる。
【棟梁・宮原 36歳 経験年数:18年】
手刻みで家を建てる事で先代達の技術をこうして若い職人にまで脈々と伝承してこれた。
こういった技術を身につけ、お客さんの要望も難無く対応することができる。
ボクが言いたいのはプレカット工法がダメでみんな手刻みにではなく、
こういった大工さんが作る家ってお客さんにとって一番の安心ではないだろうか??
今回、有り難い事に手刻みでの家づくりの依頼がきた。
【板図:骨組みの全てが記された図面】
職人の頭の中には家の骨組みが構成されている。
少しずつではあるがボク達しか出来ない事。ボク達が目指す家づくりが明確になってきた。
かんとく yamaguchi
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